TONTON

| おざきしょうたの自然菜園日記 | 2016.06.29

ヒトと動物達との共生を目指して、畑で野外実習しています。

| 今回はとうもろこしのおはなし |

夏野菜と言えば、ナス、トマト、キュウリ・・・そしてとうもろこし。
これが4強だと僕は思っています。
トマトとキュウリは前年と前々年に育てていたので、今回はとうもろこしがいいなぁなんて、ほぼ何も考えていないくらいに決めました。

ウソです。

去年にダイコンとニンジンとゴボウを植えたんですが、ちゃんと育たずに、ドロドロと腐ってしまったので、こりゃなんかの病気が出てもうてるんかなぁ・・・ と、不安になり、そういえばとうもろこしは土を綺麗にしてくれるって聞いたで。
せや、来年はとうもろこしを植えたろ。
土を綺麗にしてもらって、ダイコンを植えるでぇ~なんて考えた結果のとうもろこしだったんです。

とうもろこしってなんだろ。
夏の風景って印象。
そこを麦藁帽子を被ってさ、佇むんですよ。
絵になるねぇ・・・。なんてさ。そんな余裕が自然菜園にはあります。
目の前を、忙しそうに走り去る、鉄の塊、車!の風景もあるんですが、とうもろこしは背が高くて、車も消してくれる。
あぁ夏の風景。
ひまわり畑が好きなんですけどね。
とうもろこしを育てていると、もろこし畑でも何も問題ないなと。

とうもろこし

見てください! この美しいひげを。
細かいひげから、さらに細かい毛が生えていて、なんとも言えない美しさがあるんです。

とうもろこしを大きくするには、一株一もろこしだそうなので、一番最初にひげを生やしたとうもろこしだけを残して、
後はヤングコーン!
として頂きます。

とうもろこし

こっちは雄花。花粉がばっさばっさ飛んでいます。
この花粉が雌花のひげに付けば、受粉完了。とうもろこしが育つんです

とうもろこし

何事もなく育てばそれに越したことはないのだが、自然菜園は無農薬が基本。
だから何も起きないはずはなく・・・

茎に穴が!

穴が!

穴がー!!

茎に穴が。

僕がいるサインだよ。

ここにいるよ。とうもろこしお先に食べるよ。

とうもろこし

何事にも殺生がつきものなのだろうか。
でも、この子はとうもろこしを食い荒らす憎い奴なんです。
ほっとけば、とうもろこしの実まで食べて、とうもろこしじゃなくて「いもむしもろこし」になってしまうんです。
なら、どうするか。
殺すしかないのです。

本当は殺したくない
そんな感情は、僕の小さな畑でも、くだらない感情として切り捨てられます。
毎回のとうもろこしチェック。 いる、いもむし
殺す
これがどんなに可哀想だと感じていても、作業になってしまいます。

とうもろこしチェックを一つ一つ行うのは、僕の畑のたった36株のもろこしでも大変です。
そしてタネから苗から育てたとうもろこし。
僕の子どものようなとうもろこしが、いもむしに食い荒らされている。
憎さこそあれど可愛さなど感じるだろうか?
この子がいもむしだから殺すのではない、僕の丹精込めたとうもろこしを食い荒らすから殺すのだ。
このいもむしを殺さなければ、とうもろこしを食べれずに飢え死にする・・・そんな闘いなのです。
地球が誕生してから、生命が誕生し、人間が誕生し、文明が築かれながら、果てしなく続いてきた生命の奪いあいが、ここでも起きている。いやここだからこそ起きているんです。

動物達を尊重するということは、可愛がることじゃなく、必要とあらば、殺すことでもあると思っています。
この線引きが人によって違うのが、やっかいで、動物の種によっても考えを柔軟に変えるべきだということが、さらに事態をややこしくさせています。

本当に守りたい。本当に謝りたい。本当に罪を悔いたい相手は誰なのか
それがあっちもこっちもだと、結局何も守れません。
どっちを選んでも、自分の気持ちがえぐられる。
それが嫌だから、なぁなぁにしておこう・・・みたいなのが、文明の成熟に浸った人間の感情だというのなら、僕達は何の為に生きているんでしょうか。

とうもろこしのお世話をしながら、そんなことを思うのでした。

| へびにあしをかくごときはなし |

ついに、この菜園日記も2回目です!
こんなことを言っているようでは、3日坊主ならぬ、3回坊主になりそう?
んー・・・。間違いない!
なんてことも言ってはいられないのです。頑張って続けるぞ。
という決意が続かないから、続かないのかな。
とりあえずは週1回の更新を目標にしているこの菜園日記。
毎週水曜日に更新!と言えればいいのですが、どうだろ・・・出来るかななんて思っています。
ビジネス書的な考えをするなら、毎週水曜日に更新!と言い切ることで、自分の中に意識をつける・・・なんて書いてそう。
でも、それって凄く大切なことですよね。
作業になることが悪いこととは僕は思わないのです。それは毎回毎回同じ事をすることで精度が上がり効率が上がり、それをすることが日常になるってことですよね。
あ、習慣化ってことですね。
言い方はいっぱいあるけど、少ししか意味が違わず、この少しが大きな印象差を生み出すと考えると、言葉も芸術なんだなぁと、今思いましたよ!(2016.06.29)